ぶどうは誰のもの?

 また、イエスは人々に対してこのようなたとえを話し始められた。
「ある人がぶどう園を造り、それを農夫たちに貸して、長い旅に出た。10  収穫の時になったので、彼は農夫たちのところに一人のしもべを遣わした。ぶどう園の収穫の一部を納めさせるためであった。ところが農夫たちは、そのしもべを打ちたたき、何も持たせないで帰らせた。11 そこで別のしもべを遣わしたが、彼らはそのしもべも打ちたたき、辱めたうえで、何も持たせないで帰らせた。12 彼はさらに三人目のしもべを遣わしたが、彼らはこのしもべにも傷を負わせて追い出した。13 ぶどう園の主人は言った。『どうしようか。そうだ、私の愛する息子を送ろう。この子なら、きっと敬ってくれるだろう。』14 ところが、農夫たちはその息子を見ると、互いに議論して『あれは跡取りだ。あれを殺してしまおう。そうすれば、相続財産は自分たちのものになる』と言った。15 そして、彼をぶどう園の外に放り出して、殺してしまった。こうなったら、ぶどう園の主人は彼らをどうするでしょうか。16 主人はやって来て農夫たちを殺し、ぶどう園をほかの人たちに与えるでしょう。」
これを聞いた人たちは、「そんなことが起こってはなりません」と言った。
(ルカの福音書 20章9節〜16節)